記憶と風景 間文化社会ケベックのエクリチュール /小倉和子

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≪商品情報≫

著者名:小倉和子
出版社名:彩流社
発行年月:2021年12月
判型:四六判
ISBN:9784779127960


≪内容情報≫

「記憶」を掘り起こしながら持続可能な未来を思い描き、豊かな四季の「風景」を

描写することは多くの小説に共通する要素である。

本書は、ケベック文学を一望する体系的研究というものではなく、

以前から書き溜めてきたケベック文学に関する論考を

「記憶」と「風景」というテーマで再び書き直し、筆者の心に留まった作品を

読解していったものである。

本書への接し方としては、二十世紀初頭から現在に至るまでのケベック文学の

主な傾向を概観する第1章を最初に一読すれば、あとはどこから読んでもよい。

ケベック州は、フランス系の移住者が新大陸に渡ってから四百年あまり、

数多の困難を乗り越えたくましく生きてきた地域である。

現在は、圧倒的な英語圏である北米大陸にありながら、仕事も日常生活も

祖先から受け継ぐ仏語で行い、しかも多様な民族へと開かれたユニークな

間文化社会を実現している。そこでは、文学は、仏語を維持しつつ、

異なる者同士が文化的背景について語り合いながら、互いに理解し合うための

重要な媒体となっているのである。



[内容・目次]

(1)ケベック文学へのいざない―多様性に開かれるフランス語

(2)小さな幸福の権利―ガブリエル・ロワ『束の間の幸福』における身体と風景の描写

(3)アンヌ・エベールが描くケベック女性―生誕100周年にちなんで

(4)ポエジーとサスペンスのあいだで―アンヌ・エベール『シロカツオドリ』の海景(5)詩的象徴性と「移住(者)のエクリチュール」

(6)旅・亡命・帰還・彷徨―ダニー・ラフェリエール『帰還の謎』

(7)漂流と記憶―ダニー・ラフェリエール『甘い漂流』

(8)イン・チェンの小説における象徴性―『岸辺は遠く』

(9)ケベックの先住民社会―ナオミ・フォンテーヌ『クエシパン、あなたへ』

(10)森と記憶―ジョスリーヌ・ソシエ『鳥たちの雨』

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